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No.10 店舗・オフィスリノベ完全ガイド

2026年4月19日 - JOURNAL

「店舗を出したい。」「事務所をきれいにしたい。」「古民家をカフェや美容室にしたい。」住まいではなく「はたらく空間」のリノベには、住宅リノベとは異なる知識と手順が必要です。知らずに進めると、法規の問題で計画が止まることがあります。費用の想定が大きく外れることもあります。ここでは、店舗・オフィスリノベの全体像を順番に説明します。

住宅リノベと、ここが違う

住宅と店舗・オフィスでは、法規制が異なります。まず確認が必要なのは「用途地域」です。住宅だった建物を店舗として使う場合、用途によっては建築基準法上の「用途変更」の手続き(確認申請)が必要になることがあります。

目安として、特殊建築物(飲食店・物販店・美容室など)に変更し、床面積が200㎡を超える場合は確認申請が必要です。200㎡以下でも、内装制限や消防設備など、法令対応は必要です。

たとえば、第一種低層住居専用地域では飲食店は原則として出店できません。近隣商業地域・商業地域であれば、比較的自由に対応できます。物件を決める前に、用途地域の確認が最初のステップです。「気に入った物件が見つかった」という段階でご相談に来られても、残念ながら使えないケースがあります。早めの確認をおすすめします。

消防法・設備基準への対応

飲食店や一定規模の店舗には、住宅とは異なる設備が必要です。

・自動火災報知設備・誘導灯・消火器の設置
・飲食店の場合は、換気設備・排煙設備も対応が必要

これらは「やるかどうか選べるもの」ではなく、法令上の義務です。費用として、必ず見込んでおく必要があります。

内装制限について

建築基準法により、用途・規模によって使用できる内装材が制限されます。防火材料・準不燃材料の使用が義務づけられるケースがあります。「この素材を使いたい」というデザインの希望があっても、法規上使えない場合があります。計画の早い段階で確認しながら進めることが重要です。

開業前に必ず通る「3つの行政手続き」

店舗リノベは、工事が完了して終わりではありません。「はたらく空間」として営業するためには、行政への届け出や検査が必要です。

  1. 保健所への届け出(主に飲食店)
    飲食店を開業する場合、「飲食店営業許可」の申請が必須です。手洗器の設置・調理場と客席の区画・食器棚の仕様など、保健所が定める施設基準を満たす必要があります。着工前に、管轄の保健所への事前相談と図面確認が欠かせません。
  2. 消防署への届け出(全店舗・オフィス共通)
    用途変更を伴う工事や、店舗・オフィスとして使用を開始する前には、「防火対象物使用開始届」を管轄の消防署に提出します。建物の規模や用途によっては、「防火対象物工事等計画届出書」の事前提出も必要です。
  3. 警察署への届け出(特定の業態)
    深夜0時以降にお酒を提供する飲食店や、接待を行う飲食店を営む場合は、管轄の警察署への届け出または許可申請が必要です。用途地域によっては営業が認められないエリアもあります。物件探しの段階で確認しておくことが必要です。

ティーズが対応できる用途

・飲食店(カフェ・レストラン・居酒屋など):厨房設備・換気設備を含めたフルリノベに対応
・美容室・理容室・サロン:シャンプー台・鏡・造作収納を含めた内装全体をご提案
・物販店・ショップ:空間計画と什器配置のご提案
・事務所・オフィス:動線・会議室・受付スペースの最適化に対応
・自宅兼店舗・住宅兼事務所:住まいとはたらく空間を一体でプランニング

費用の目安

・小規模なサロン・事務所(〜50㎡):300万〜800万円程度
・中規模な店舗・オフィス(50〜100㎡):500万〜1,500万円程度
・飲食店(厨房・換気設備含む):800万〜2,000万円以上になることも

設備工事(電気・給排水・換気)が、費用の大きな割合を占めます。行政手続き関連の費用(申請費・検査費など)も、事前に見込んでおくことが重要です。

失敗しないために、一番大切なこと

店舗リノベで問題が起きやすいのが、物件を先に決めてしまうことです。「物件が安いから」という理由だけで選ぶと、用途変更・設備工事・行政手続きで想定外の費用が発生します。物件を購入・契約する前に、「その物件で、その用途が使えるか」を必ず確認してください。

また、賃貸の場合、貸主の条件が物件ごとに異なります。看板の設置・外壁の改修範囲・退去時の原状回復・居抜きでの退去の可否。確認しておく項目は、思いのほか多いものです。

ティーズでは、物件選びの段階からご相談をお受けしています。二級建築士・宅地建物取引士として、法規・用途・建物の状態をあわせて確認しながら進めることができます。

ティーズからひとこと

ティーズオールワークスは、インテリアショップ「ティーズガレージファニチャー」を運営しています。店内に置く一脚の椅子の座り心地まで、毎日確かめている店です。「お客様が心地よいと感じる空間」を、家具・照明・素材選びの現場で日々体感している。だからこそ、「居心地の良さ」と「業務の動線」を両立させた商業空間づくりを、自社の経験として積み重ねてきました。「まずアイデアだけ聞いてほしい」という段階でも、歓迎しています。

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