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平成元年に建てられた、当時でもめずらしい家があった。板張りの下地、トップライト、書院造り。それを壊さずに、今日の暮らしへ引き継ぐことだけを考えた。

種 別:戸建リノベーション(中古住宅・大型平屋)
エリア:群馬県高崎市
築年数:築26年程度(平成元年建築)
延床面積:約56坪・184㎡
工事内容:内装全面・屋根改修・断熱窓・外壁塗装・水回り・間取り変更・太陽光・薪ストーブ
リノベ費用:1,750万円程度(照明・家具含む)
補助金:高崎市屋根改修補助金(アスファルトシングルによる軽量化)を活用

「この家、何か特別なものを持っている。」

初めて現地を見たとき、そう感じた。平成元年築。56坪・184㎡の大型平屋。20畳のリビングには吹き抜けとトップライトがあり、昼間は自然光が空間の奥まで届く。板張りを活かした下地の見せ方、書院造りの和室。当時の建て主が、相当こだわってつくった家だということが、一目でわかった。

リノベーションの方針は、最初からひとつだった。「この家が持っているものを、消さない。」

吹き抜けはそのままに。トップライトはそのままに。書院造りの和室も残す。ただし畳は「フチなし畳」に替えて、現代の感覚と静かに馴染ませた。板張りの下地材は仕上げとして活かし、ビンテージ風のフローリングと古材(古いパレットを再利用)の壁がつながるリビングをつくった。

瓦屋根はアスファルトシングルに改修した。北米で広く使われる屋根材で、軽量・耐候性に優れ、デザインとしても建物のトーンに自然に馴染む。この改修は高崎市の屋根改修補助金の対象となり、資金計画にも組み込んだ。

断熱は窓から手をつけた。単板ガラスをLOW-Eペアガラスに入れ替え、部分的にはインプラス(内窓)を設置。床下は土間打ちだったため、防蟻処理を施した上で仕上げた。外壁は剥がさず塗装で刷新し、壁を剥がした箇所にはグラスウール断熱材を充填した。

薪ストーブを設置したのは、この吹き抜けを活かすための選択だった。煙突が通る吹き抜けのシルエットが、空間の中心になった。太陽光発電との組み合わせで、エネルギーの自立度も高めている。

洗面所には海外住宅でよく見かけるツインボール洗面台を採用し、家族用トイレを新設。黒板壁とチョークアート、造作手洗い。水回りだけで、この家の個性がわかるほどの密度になった。

HERMOSAやARTWORK STUDIOの照明がつくと、吹き抜けの高さが光の中で際立つ。この家は、最初からそういう空間だったように見える。

使用した照明・設備

アイテム 詳細
照明 HERMOSA(ハモサ)・ARTWORK STUDIO(アートワークスタジオ)
キッチン ウッドワン システムキッチン
屋根材 アスファルトシングル(高崎市屋根改修補助金対象)
断熱窓 LOW-Eペアガラス・インプラス(内窓)
薪ストーブ リビング吹き抜け部分に設置
太陽光発電 屋根に設置
洗面台 ツインボール洗面台(造作)
フチなし畳(書院造りを残した状態で採用)

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